Making of 心中転生:記憶継承

 転生した主人公が、どのようにして前世の記憶を継承するかについて、ラノベでは次の2パターンが圧倒的です。

1:生まれた時点で覚えている。
2:幼時、あるいはイベントが起きる直前に。高熱で寝込む。事故で人事不省になる。などから回復したら、突如として……

2は、まあ、いちばん手っ取り早く物語を始められますね。ごっつうご都合主義。
1はねえ。シナプス形成とかなんとかを無視してますね。1の場合で、新生児の一人称文体を考察してみたのです。コミックなら画像ですから、言葉を使わずに「想起」の形も採れますが。

スターチャイルド.jpg「おぎゃあ、おぎゃあ……ふぎゃああん……」
 …………
 畑山和成……
「ふぎゃああん……」
 だれ? ぼく……?
 ■■■■……
「おぎゃあ、おぎゃあ……」

 どもなりませんわ。

 それと。誕生時から前世の記憶があって、思考パターンまで前世から引き継いでいると。
 あふれる知性(?)をひた隠して幼児のふりをしようとしても、それは「前世の私が考えている幼児」のふりなのであって、それに接する今生の大人たちは違和感を覚えるでしょうね。

 余談めきますが。現実に「前世の記憶を思い出す」のは、催眠術です。
「あなたは10歳です……5歳です……生まれたばかりです……生まれる百年前です」退行催眠でしたっけ。
 外国語も音楽の素養も無い女性が、いきなり昔の歌を外国語できちんと歌い出して――これぞ、前世の記憶。ところが、よくよくしつこく追跡調査してみると、その女性が幼時に住んでいたところで、隣家にその外国語のネイティブが居て、よく歌っていたと判明。
 てなものです。前世なんて、あるわきゃないと、悲しいですが確信しとります。前世も来世も無い。この広い宇宙にただ一度きりの存在©『地球へ……』竹宮恵子

 さて、ミジップ!

 つらつら思うに。赤ん坊が前世の記憶をすべて思い出すてのは、8bitコンピュータに、100TBのストレージを扱えというようなものでしょう。
 とにかく、他人と同じは厭です。オリジナリティですヘソマガリです。

 ので。胎児の段階では、前世の名前と、誰かと一緒に死んだことくらいしか覚えていない。それも漠然としたイメージだけ。
 生まれて後も、脳の発達につれて、その年齢にふさわしい思考様式で。ただ、「前世でその年齢」だった頃までの記憶が徐々に甦ってくる。だけでは面白くないので、ものすごく「前世の記憶」に焼きつけられている部分だけは、だんだんと鮮明になってくる。
 ヤフー株は初値300万円が2億円になったんだねえ!
 ちっちゃい頃にフクシマとか騒がれてたっけ。そうだ、巨大地震だ!
 新型コロナで修学旅行中止になって、学校へも行けなかったんだっけ?

 まあ、誕生直後の章は諦めて、幼稚園の頃からにしますか。

 ぼくが畑山和成というおにいちやだたのはままのなかにいたときからおぼえてたうまれてからだんだんいろいろおもだした野村京美というおねえちやといしよにしんだフクシマていうところがこわれておにいちやとおねえちやはきようだいで近親相姦でいしよにしでまゆちやになて……

 表記方法とか、まだまだ検討の余地があり過ぎます。
 いっそ、神の視点三人称にしちゃえと、ぶん投げそうになりますが。交互一人称は捨てがたいのです。

『XXYzの悲劇』は、プロットも固まったので、3月中に執筆開始。
 こっちは、チマチマとプロットを練っていきましょう。XXYzを脱稿する前には連載開始に持っていきたいものです。

この記事へのコメント